日々草での利用者様やご家族様との関わり方(認知症編)

【利用者C様】
女性シルエット
90代 女性 要介護5

アルツハイマー型認知症と診断された利用者様です。
過去の既往歴をみると、日々草で入所する前には尿路感染症での入退院を繰り返されています。

介助拒否が強く、毎回トイレ誘導時にも手を挙げて職員の服を引っ張ったり、手の届く正面で介助を行えば顔を掴んだり殴りかかったり 介助している腕をつねってくるなどの行為があります。

また、下肢の筋緊張が強く出現し、とくに内転筋に力が入り、足を広げることに強い抵抗があります。

その姿勢で過ごす時間が長いので、鼠径部から陰部周囲には、皮膚がただれのように、赤くなっているのがわかります。
さらに、陰部洗浄の際に水をかけると抵抗が増してきます。

日々草では毎回排泄時には陰部の洗浄を徹底して行っておりますが、このままでは、排泄ケアがうまくできません。
抵抗の強い方に刺激を与えないように、ケアをしていく方法の統一を代表・管理者を中心に職員と介助方法について議論しました。

問題として、便座に腰を下ろさずに、ズボンを下ろすと立位した状態から排尿があるので、便座と利用者様との位置関係と、本人の能力について検討していきました。

筋緊張が出現しないように、これまでの介護現場で機能訓練として経験し、認知症実践者研修・認知症リーダー研修といった職員育成に役立つ専門的な介護研修ならびに、高齢者の権利擁護の研修で、個人を尊重してケアのできることを学んできた管理者のアドバイスから内転筋の緊張をとりながら、洗浄できるテクニックを周知しました。

職員会議
トイレへの案内の前にも、声かけ方法などの工夫もありますが、介助抵抗は、以前に比べると減少され、清潔保持が保てるようになっています。

今では、職員のほとんどの方が、同様のケアができるようになりました。


この方々は、こちらに来る前に、自宅や他の施設で住み続けることができませんでした。
この他にも、入退院を繰り返されていた利用者様が、笑顔になり元気を取り戻すことを多く見かけます。
なぜ?
日々草では、このような介助が実現できたのでしょうか?

車椅子の介助
それには、日々草の掲げるテーマ「ぬくもり介護」がキーワードとなってくるでしょう。

常に利用者の目線になり、困っていることを我が身に置き換えて考えていく精神が、代表・管理者をはじめとした職員へと受け継がれているのです。
少ない利用者だからこそ、行き届くサービスケア。

家族やケアマネージャーと親身になって、自分たちができることや困っていることを相談し
利用者様にとって実現可能なことと、難しいことをハッキリと遠慮なく話し合うことで、より良いサービスの実現に繋げています。

私達は、数多くの方に手を差し伸べることができません。
だからこそ、一人一人の高齢者と向き合った介護ができることに誇りをもって

今日も「日々草」は地に足を付け、根を広げて、関わる皆様の心に届くようにと
小さな花を咲かせます。